※スマホの方は左上の「三本線」からカテゴリー選択可能となっております。

【物価急騰】ハイパーインフレとは?今後日本で起こる可能性や過去の事例を紹介

最近物価の上昇に関するニュースをよく耳にするのではないかと思います。

では、「物価の上昇でパンを1つ買う為に1万円札を用意する」

こんな状況を想像できますか?

あり得ないと思う人がほとんどかと思いますが、実際にこのような状況が起きています。

このような状態をハイパーインフレといいます。

この記事ではハイパーインフレとはどのようなものなのか、日本は今後ハイパーインフレになる可能性があるのかなどをまとめています。

経済に詳しくないという方でもわかるようにインフレとは何なのかという部分から説明していますので、是非読んでみてください!

目次

そもそもインフレって?

ハイパーインフレの説明に入る前に、インフレとはどのような状態なのかを確認しましょう。

インフレ(インフレーション)とは、お金の価値が下がってしまい、モノの値段が上がる状態をいいます。

私達が普段使っているお金は、価値が変動するものです。

同じモノを購入する場合であってもお金の価値が下がると、たくさんお金を支払わなければ購入することができなくなります。

モノに対してお金の価値が下がってしまうという現象は以下のような場合におこります。

<モノの需要が供給を上回った時
モノの値段というのは需要と供給によって決まります。
欲しいと思う人が多いのに生産量が少ないと値段は高騰します。

<モノのコストが上がった時>
材料費の増加や輸送コストの増加など、何らかの原因でコストが上がった場合モノの値段は上がります。

<国家の政策>
法定通貨の流通量は常に国が調整を行っています。
この通貨が市場に流通する量が増えると通貨の価値が下がり、モノを買う際にお金をたくさん払わなければいけなくなります。

ハイパーインフレとは

インフレについてはご理解いただけたでしょうか?

ここからはハイパーインフレについて説明していきます。

ハイパーインフレとは、インフレがものすごく深刻化した現象を指します。

具体的な数値としては、アメリカのフィリップ・D・ケイガン氏の「インフレーション率が前月比50%を超えること」というものがよく知られています。

この数字ですが、どれぐらいの価格上昇なのかというと、1個100円のパンが1ヶ月後には150円、半年後には1,139円、1年後には12,975円になってしまう上昇率です。

普通は起こり得ないかなりの異常事態だということはおわかりいただけたのではないかと思います。

ハイパーインフレが起こる要因

ではハイパーインフレとはどのような場合に起こるのでしょうか?

ハイパーインフレが起こる要因として以下のようなことが考えられます。

以下で紹介するような要因が組み合わさって起こる場合がほとんどです。

戦争や大災害によるモノ不足

先ほどモノの需要が供給量を上回った時にインフレになると説明しましたが、それが深刻化するとハイパーインフレを引き起こす事があります。

それほどまでのモノ不足を引き起こす要因として戦争や大災害が挙げられます。

戦争や大きな災害でモノを生み出す機能が崩壊してしまった場合、モノの需要に供給が追いつかなくなり、ハイパーインフレが発生します。

国の経済政策の失敗

この後紹介する過去の事例の多くも、国の経済政策が失敗したことが要因になっています。

具体的には国が何らかの要因で通貨を発効し過ぎてしまうことで起こります。

過去にハイパーインプレが起きた事例

過去に上記のような理由からハイパーインフレに陥ってしまった事例を紹介します。

ジンバブエ

ジンバブエでは1980年、アパルトヘイトが終わりを迎えたと同時に、白人から土地を取り上げたり、外国企業の締め出しなどを行いました。

その結果モノの供給が追いつかなくなります。

更に、労働者の賃上げやコンゴ戦争への参入などを理由に大量に紙幣を増刷したことで、ハイパーインフレに突入しました。

ドイツ

ドイツでは第一次世界大戦後にハイパーインフレが起きました。

戦争に負けたドイツは多額の賠償金の支払いを要求されます。

この賠償金の支払いを早く済ませる為に、紙幣を増刷しました。

さらに、賠償金が支払えない代わりに工業地帯を他国に占領されるといった要因も重なりハイパーインフレが起こりました。

ベネズエラ

ベネズエラでは2013年に起きたハイパーインフレが現在も続いています。

ベネズエラでは国家の経済を石油に頼る状態だったため、国際的な石油価格の高騰でハイパーインフレに陥りました。

さらにアメリカの経済制裁や国の政策の失敗が重なり、生活必需品の購入が困難になるほどのインフレが発生しています。

日本

太平洋戦争後、日本でもハイパーインフレは起きています。

戦争の軍事費用を国債で賄っていた為、通貨の価値は暴落します。

更に空襲などで生産力の多くを失い深刻なモノ不足に陥ったことでハイパーインフレが起こりました。

今後日本で起こる可能性は低いがゼロではない

では、日本は今後ハイパーインフレに突入する可能性はあるのでしょうか?

結論、起こる可能性は低いがゼロではないというのが答えになります。

ここまで紹介してきた事例のようにハイパーインフレ自体かなりの異常事態で、様々な要因が重なり合って起きることなので起こる可能性はそこまで高くはないです。

とはいえ、新型コロナウイルスのように前代未聞の自体が起こる可能性は十分ありますし、戦争もいつ起こるかわかりません。

このような予想外が起きたタイミングで様々な要因が重なった場合、ハイパーインフレに突入する可能性は十分に考えられます。

ハイパーインフレになった時の対策

では、もしもハイパーインフレが起きた場合にどのように備えておけばいいのでしょうか?

最後にハイパーインフレに備えた対策を紹介します。

価値が下落しにくい資産を保有しておく

インフレはお金の価値が下がりますが、相対的にモノの価値が上がります。

であれば、お金をモノに変えて持っておけば、お金の価値が下がってもモノの価値は保たれます。

具体的には不動産などを持っておくことでハイパーインフレの際にも資産として大きな役割を果たします。

また、金も価格が変動しにくい資産なので、金に変えておくというのも1つの手です。

他の国の通貨を保有しておく

ハイパーインフレでは自国の通貨の価値が下がってしまいます。

そうなった場合でも円以外の通貨を持っていれば被害を抑えることができます。

資産の全てを日本円で保管しておくのではなく、円の価値が急落しても他の通貨を持っていれば資産の一部を守ることができます。

【まとめ】資産を分散してハイパーインフレに備えよう!

今回はハイパーインフレについてまとめました。

いつどんなことが起こるかわからない世の中です。自分の資産はしっかり守る意識が重要になります。

また、ハイパーインフレとまではいかなくても、現在日本は深刻なインフレに陥っています。

このような状況において、日本円でしか資産を保有しないというのはあまり得策ではありません。

資産を分散することで、賢く増やしていくこともできますし、未曾有の自体にも備えることができます。

新着記事をお見逃しなく!

目次